このたび、堀商店の「愛知でらうみゃあ弁当」が、名古屋商工会議所の地域ブランド「なごみやげ」に認定されました。
光栄なことに、第1期の36品のうちの一つに選んでいただきました。
一箱に、愛知のお菓子屋さんがぎゅっと集まっているお弁当。
今回はそんなお菓子なお弁当についておはなしします。
「なごみやげ」って?
「なごみやげ」は、名古屋商工会議所がこの春にはじめた、地域ブランドの認定制度です。
愛知・名古屋ならではの地域性やものづくり、文化を背景に生まれた商品を選び、その魅力を広く届けていく——という取り組み。
第1期は愛知県内から36品(食品24品・クラフト12品)が認定されました。
認定された商品には、なごみやげ認定マークをつけることができます。
贈り物としてはもちろん、日常のちょっとしたご褒美にも。
「安心して選べる、地域の逸品の目印」といったところでしょうか。
お箸まで、お菓子です
さて、肝心のお弁当のご紹介を。
「愛知でらうみゃあ弁当」は、一見ふつうのお弁当。
ふたを開けると、中身もお箸も、ぜんぶ愛知ゆかりの駄菓子でできています。
ポン菓子でできたおにぎり、フライドチキン味のスナック、干し梅に焼き鰺。
お箸に見立てたのは「ビスくん」というクッキーの駄菓子。
そして主役はなんといっても、どんと構えたエビフライ。
これは、このお弁当のために飴屋さんにわざわざ作っていただいているエビフライ飴で、表面の大ぶりのザラメがちょうど衣のように見えるんです。
縁日に連れていってもらった子どもが、あれ買ってこれ買ってと目を輝かせる、落語の「初天神」のように、愛知でらうみゃあ弁当を開けるときのわくわくも、どことなくあれに近い気がするんです。
なぜ、お菓子なお弁当を
きっかけは、素朴な気づきでした。
実は愛知は、お菓子どころ。
全国に知られたお菓子メーカーが、いくつも愛知にあります。
でもそれが、県外の人はもちろん、地元の人にも意外と知られていない。
それなら、見た瞬間に楽しく伝わるものを作ろう。
そうしてできたのが、このお弁当です。
2020年の発売から、おかげさまで続けてご愛顧いただき、2023年には西区役所のキャラクターとコラボした「ぷりむらん弁当」も生まれました。
一箱に、愛知のお菓子屋さんが
このお弁当のいいところは、ふたを開けると愛知のお菓子屋さんが勢ぞろいしていること。
一箱に、これだけのメーカーさんの駄菓子が詰まっています。
- しるこサンド — 松永製菓(小牧市)
- おにぎりポン菓子 — 家田製菓(知多郡)
- 海老フライ飴 — 歌舞伎飴本舗(名古屋市)
- わさびビーンズ — 春日井製菓(名古屋市)
- フーセンガム — 丸川製菓(名古屋市)
- テキサスコーン(フライドチキン味)— 松山製菓(旧・名古屋市/現在は岐阜県関市)
- たねなしほしうめ/焼き鰺 — タクマ食品(春日井市)
- ビスくん(お箸)— 三ツ矢製菓(名古屋市)
どれも、愛知で長く親しまれてきた駄菓子ばかりです。
お店でひとつずつ探して味わうのはなかなか大変ですが、このお弁当なら、一箱でぐるりと出会えます。
詰めているのは、人の手
ところで、このお弁当。
実は一箱ずつ、堀商店のスタッフが手作業で詰めています。
機械ではなく、人の手で、お菓子を一つずつ並べていく。
実は、いちばん時間がかかるのは、詰める作業そのものよりも「下準備」なのだそうです。
組み立てよりも、一個一個をつなげたり、バランスを考えたりするほうが、ずっと時間がかかるんです。
たとえば、家田製菓さんのおにぎりポン菓子は、もともと個包装のない、裸のままの状態。
それを一つずつ袋に入れていく。
お箸がわりのビスくんも同じです。
お弁当のかたちになる、ずっと手前のところに、いちばんの手間がかかっているんですね。
詰めるときのこだわりも、とってもこまやかです。
フライドチキンや焼き鰺の文字の向き、エビフライの角度、そして帯の角度。
それがぴたりとそろうように、お菓子どうしをテープでとめながら、本物のお弁当容器へおさめていきます。
言われないと気づかないような一手間ですが、その積み重ねが、あの「開けたときの気持ちよさ」をつくっているのだと思います。
ちなみにこの帯、デザインをオリジナルでおつくりするご相談もお受けしています。
記念品や手土産に、名入れの一箱を、という声もいただきます。
さらに、箸袋も既製品ではなく、名古屋らしい柄を自社で印刷し、切って、折って、箸袋“風”に仕立てています。
ここにも、ひと手間。
そろえられた文字の向きや、ていねいな下準備を見ていれば、じゅうぶんに伝わってくるひとつひとつへの想い。
これだけの手間の分だけ、受け取った人がふたを開けるときの“わくわく”が、ていねいに包まれていくのだと思います。
「結び」のことば

なごみやげの認定マーク。
このマークは、贈り物をやさしく包む“結び”のかたちがベースになっているそうです。
「なごみやげ」が愛知・名古屋を代表する存在として、末永く広がり、受け継がれていくように――そんな願いが込められていると伺いました。
愛知でらうみゃあ弁当も「結び」という想いとは切っても切れない関係があります。
愛知のお菓子屋さんを一箱に結び、つくり手と受け取る人を繋ぎ、そして帯の一本一本を、スタッフの手で結わえている。
これからも、この一箱で、愛知がお菓子どころであることを、楽しく伝えていけたらと思っています。
……と、ここまで結び結び、とずいぶん引っぱってしまいました。
ふたを開けるわくわくは「初天神」の子どものよう、と書いたはずが、“結び”の話に夢中になっている今の私の姿は、まさしく子どもより夢中になる「初天神」のお父っつぁんのよう。
きれいに締めたつもりが、“結び”に想いを込めすぎて、話がなかなか“ほどけ”なくなってしまいました。
こんなことなら、と皆さまに呆れられる前に、この辺で私の結びのことばとさせていただきます。
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